第50回 少年少女講習会の様子

この度、静岡教区教化団主催 第50回少年少女講習会が御殿場市大乗寺様を会場として勤めて参りました。
県内外から63名の子供たちが参加。
大勢の子供たちと一泊二日、一緒に生活をしました。

 

初日、午後一時からオリエンテーションが始まりました。
初めて参加する子供たちが多く、みんなまだ緊張気味。

 

開講式が終わり、さっそく川村上人・瀧沢上人からいろいろなお作法のお話を聞きました。
合掌はどうやってするのかな?お数珠はどっちの手につけるの?礼拝ってなんだろう?
皆真剣に聞いています。

お経の練習もしました!
初めて唱えるお経、うまくお唱えできたかな?

 

紙芝居「小僧さんの地獄巡り」
ある日突然死んでしまった小僧さんがお葬式の最中、生き返ります。
生き返るまでに見てきた地獄の様子を和尚さんに語り始めます・・・。

人の悪口を言ったら・・・
人を裏切って、仲間はずれをしたら・・・
人のことを叩いたら・・・。
悪いことをした人は地獄に落とされ、そこにはたくさんの苦しみが待っていました。
日頃の私たちは大丈夫かな・・・。
はじめはクスクスと笑い声が聞こえてきましたが、だんだんと子供たちが聞き入っていました。

 

紙芝居の後は、阿弥陀様のお守り作り。
自分の行いを見つめ、あのときの自分の行動や発言は良くなかったなぁと反省し、その思いのまま南無阿弥陀仏と唱えたならば、必ず極楽浄土へとお迎え下さる阿弥陀様。
そんな阿弥陀様の絵にそれぞれ色を入れていきます。

 

作ったお守りの開眼法要。

中川会長がお導師を勤め、みんなのお守りに魂を入れます。
みんなも一緒に手を合わせ、お念仏をお唱えして思いを込めます。
いつでもどこでも見守って下さっている阿弥陀様。
そのお守りを、これからも大切にしてね。

 

お待ちかねのおやつタイム!

夏と言えばやっぱりかき氷!イチゴにメロンにキャラメル味も!頑張った後のかき氷は格別でした。

 

お風呂から戻り、夕日の集いを行いました。
法話をして下さったのは瀧沢上人。
「普段当たり前のように食事をしたり、暖かいお風呂に入ったりすることができるけれども、それはお父さんお母さんが一生懸命働いてくれたり、食事の準備をしてくれているからなんだよ。今回、一泊二日お寺で過ごし、普段の生活から離れた時に、初めて気がつくことがあったんじゃないかな?」と子供たちに声をかけ、日々の生活の中でお父さんお母さん、身近な人への感謝の気持ちを忘れずに過ごしてほしいとお伝え下さいました。
そして、みんなのこと、みんなの大切な家族をいつまでも見守って下さっている阿弥陀様に向かってみんなで手を合わせてお念仏をお唱えしました。

 

夕飯はみんなが頑張っている間に指導員の方々が作って下さったカレーに焼きそば!
みんな夢中になって美味しくいただきました。

 

夕飯の後は、「ともしびの集い」
仏様の智恵を表すロウソクの火が、子供たち一人一人に広がっていきます。


手を合わせ、みんなが大きな声で南無阿弥陀仏とお唱えする姿を阿弥陀様はほほえみながらご覧になっていますよ。
これからもみんなに灯った火が消えませんように・・・。

 

二日目は、「富士山の巨木の森トレッキング」。

山歩きのインストラクター・井戸直樹さんに同行していただき、お話を聞きながら森の中を歩いていきました。

この森にはどんな動物が住んでいるのかな、大きな穴の開いた不思議な樹はどうしてできたのかな。
質問形式に進む井戸さんのお話に子供たちは夢中!

火山が噴火したという場所に実際に足を運び、本やインターネットでは得ることのできない体験や知識を得ることができたのではないかと思います。
森の中で食べるおにぎりは格別でした!

 

帰ったら、二日間お世話になった大乗寺様のお掃除。来たときよりも綺麗にしよう!


雑巾はしっかりしぼって。
ほうきは畳の目に沿って掃くように。
とっても広い本堂をみんなで力を合わせて綺麗にしました。

 

掃除も終わり、午後2時より閉講式。

最後は大きな声で南無阿弥陀仏とお唱え致しました。

 

今回の少年少女講習会を勤めるにあたり、
◆明るく(挨拶をきちんとしよう)
◆正しく(身の回りの整理整頓できるかな。自分の荷物、みんなで使う本堂の中、トイレのスリッパ等、きちんと整理整頓しよう)
◆仲良く(一緒にきた友達、はじめて会う友達、みんな仲良くしよう)
以上の三つのことを子供たちに約束事として伝えました。

ただ楽しいだけで終わるのではなく、二日間終えた後の生活の中にも、お寺で過ごした時間が少しでも役に立ってほしい。
そんな思いを込めて二日間勤めて参りました。

合掌をしたり、正座をしたり、お経を読んだりと慣れないお寺での生活の中で、子供たちは一つ一つ、一生懸命取り組んでくれました。
最初はうまく話せなかった初めて会う友達とも徐々に仲良くなっていく姿や、最後本堂をきちんと掃除をしていく姿、また素直に手を合わせ大きな声で南無阿弥陀仏とお唱えしている姿を見てとても嬉しく思いました。

一泊二日というわずかな時間で子供たちにどれだけのことが伝わったのかはわかりませんが、いつかお寺で過ごした時間が子供たちの財産になることを信じて今後とも精進して参ります。

最後に、今回の講習会を勤めるにあたり、カレー作りややきそば作り、子供たちが喜ぶようにとたくさんの花火の準備をして下さった諸先輩方、また会場としてお寺を快く貸して下さった大乗寺様にも重ねてお礼申し上げます。

静岡教区浄土宗青年会 事務局 山田雅宣

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